借金の支払いが厳しくて、債務整理をするべきか悩んでいるけれども、なかなか決断ができない…という方も多くいらっしゃると思います。
お悩みの方の中には、債務整理をすると今までの生活が送れなくなるんじゃないかという漠然とした不安をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
債務整理を行うと、月々の返済の負担が軽くなる(自己破産の場合は借金の支払い義務がなくなる)という大きなメリットがある反面、たしかにデメリットもあります。
債務整理には、任意整理、自己破産、個人版民事再生という種類がありますが、どの手続きにも共通するデメリットからご紹介します。
1.新たな借入れ、カード利用ができない
債務整理を行うと、いわゆるブラックリストに登録されることになります。具体的には、個人信用情報情報に債務整理の手続きを行ったことが登録され、新規で借入れを申し込んだ際に金融機関が個人信用情報を確認し、その結果与信審査に通らないという事態が発生します。
消費者金融等からのキャッシング、銀行のカードローン、信販会社でクレジットカードを作ることや、既存のクレジッとカードを使って買い物をすることも難しい状態となります。もちろん、借入金額が大きい住宅ローンも個人信用情報機関に登録されている間は組めない可能性が高いです。
さらに、配偶者や親御さんあるいは子どもさんの連帯保証人となることも難しいとご理解いただく必要があるでしょう。
債務整理を行うかどうかを決める際に、このデメリットがネックになるという方が非常に多いです。
しかし、当事務所では「当面のあいだ新たに借入れができない、住宅ローンが組めない、クレジットカードが使えない」ということはむしろご本人様によってよいことであると考えています。何かあったとき借入れに頼るということは本来行うべきではなく、ご自身の収入から堅実に貯金を行い、お金がたまってから購入なり支出をするということが、健全な家計のために一番よいと思うからです。
住宅ローンが今後数年間組めないという点についても、その数年間に積立てをして頭金をため、住宅ローンが組めるようになったときに借入額を減らすという方法があります。
2.専門家に依頼する費用がかかる
債務整理のなかで、任意整理、自己破産、個人版民事再生のどの手続きを選ぶかによって金額が異なりますが、どの手続きを選んだとしても専門家に依頼する費用が発生します。
弁護士に依頼するか、司法書士に依頼するかによっても異なりますし、同じ士業であっても事務所によって金額は多少異なるでしょう。
専門家に債務整理を依頼するためにかかる費用は決して安くはありません。しかし、専門家に依頼することで債権者からの取立てを止めることができ、毎月の支払いも手続きが無事終わるまでの間ストップさせることができます。
専門家に債務整理を依頼せず、ご自身で無理をしてずっと払っていく場合、年利10%を超える利息を払い続けることになりますので、一時的に専門家への依頼費用が発生したとしても、最終的に出ていくお金の額を見ると専門家に債務整理の手続きを依頼するほうがよいという結果になると思います。